不動産を放棄することはできない

  • 2017.05.24 Wednesday
  • 18:40

JUGEMテーマ:住宅

 

今、空き家の増大が問題になっております。管理が行き届かない建物は朽ち果て、周辺に被害を及ぼしそうな危険な状態になります。先日、地元の南柏駅近くで、線路を越える陸橋から見える小規模ビルが朽ち果てていて、気になっていたら、「特定空き家」に指定され、「行政代執行」にて解体されました。

この解体費用、現時点では柏市が負担しましたが、所有者へ請求されますが、そもそも金銭的に余裕があれば、建物は適切に維持管理されている可能性が高く、また、売却するなりしたはずですが、ここまで至ってしまったということは金銭的な余裕もなく、解体費用も支払うことも難しいのではないかと推測されます。

このままであれば公費(税金)の負担となります。行政としては、住宅用地の固定資産税軽減の特例を外して税負担を重く(通常通り)し、早期に解体するように促しますが、今回の例のように、特定空き家に指定されるような建物の多くは金銭的に厳しい状況になっていることが多く、固定資産税の増加だけで解体するまでには動けないというのが現状です。

ここで、その不動産が売却できれば、空き家があるままなら買主が解体を行われ、土地として十分な価値があればその費用から解体を行うことができることから、この問題を解決する道筋はあります。

困ってしまうケースとして、建物を維持管理する負担が重い、解体する費用を捻出できない、しかし、売れない、という不動産です。不動産の一番の特徴は、放棄すること、思い切っていえば棄てることができないところにあります。

昔はこれが、いざという時、土地が残って資産になると言われていましたが、現在、ただ土地だけ残っても資産になるとは限らない。立地がいい(利用価値がある)土地(それに伴う建物)しか売れないというのが、今後さらに加速していきます。

もし、それでも、売れない、維持できない不動産を処分したい、と考えた場合、その機会(チャンス)は相続時のみとなります。

その不動産を含めて相続財産すべてを、相続人全員で相続を放棄して、不動産を国に差し出すという方法です。これは、相続などにより所有者のいない不動産は国庫に寄贈するという法規定によります。

これにより、取り敢えず、所有者の負担はなくなり、空き家の解体も行われて、街もきれいになって、危険も回避されることになります。

しかし、このようなケースが増大し、国に使い勝手の悪い、使い道のない、不動産を大量に押し付けてしまったら、財政負担は増大し、回りまわって税負担の増大につながってしまうことも考えられます。

この問題に関して、特効薬になるような方策はないと言われていますが、今、検討されているのは、特定空き家対策として、自動車と同じように新築時や固定資産税の上乗せとして「建物リサイクル料(解体費用)」を徴収しておくことです。

それでも、根本的には、土地にしても、建物にしても、すでに大量に供給され、ストックもあることから、生産調整を行うところから始めなければ改善しないのではないかと思います。

特定空き家問題、維持管理や固定資産税の負担増大は、現に始まってしまっております。生産調整、建物リサイクル料などが始まっても効果が出るのは、10年、20年以上も先の話しです。

これから購入される方は、いつでも売れる不動産を選び、売れる状況(負債を小さく)にしておくことです。資産ではなく負債として重くなりそうな不動産を、すでに所有されている方は、売りづらくなる前に処分することをお勧めします。

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マンションの現状と未来

  • 2017.05.22 Monday
  • 18:44

JUGEMテーマ:住宅

 

AERA(20170529)マンションを守る「ルポ:無関心でボロボロに」「築20年以上がお得」」「大特集:マンションを長生きさせる」を読みました。

マンションの抱える問題や今後の展開、マンションの買い方を幅広く網羅し、マンションを所有されている方、これからマンションを購入される方は必読の内容になっております。

各記事の概要のみ、ご紹介させていただきます。

1.無関心でボロボロに。居住者の高齢化や運営管理への無関心などにより荒廃しているマンションを数件取り上げています。記事の内容もさることながら、現状を映したカラー画像は衝撃的です。また、リゾートマンションの厳しい状況も報告されております。

2.修繕積立金が悪徳悪質コンサルや業者に吸い上げられています。この結果、十分な修繕が行われず、また、必要以上の出費で修繕積立金の残高が減少し、将来の維持管理に支障が出てきます。コンサルや業者の他に、管理会社や管理組合の役員などが、不正不当な利益を得ております。

3.老朽化の危機に立ち向かったマンション(成功例)を取り上げております。組合などを立て直し、管理が行き届く仕組みを作って、健全な運営へとつなげております。透明化とコミュニティがとても大事なことがわかります。

4.マンションを購入する際、築20年以上の物件を購入するのがお得だと紹介しています。補足:住宅ローン控除や諸税の優遇などから「築15〜24年」がベストな時期になります。

5.華やかなタワーマンションに潜む大規模修繕問題を取り上げています。工事の難易度が高いこと、実験的な工法で建てられている、施工側にも修繕の実績がない、工事費用が高い、住民や所有者の合意が得づらいなど、課題が山積されています。

6.まるでディズニー、夢の国マンションと題し、楽器演奏可、猫付き(飼育可ではなく付いてくる)など個性を競うマンションを紹介。

7.賃貸物件の新築ラッシュに潜む危険。無責任なアパートローン、サブリースにより、建築分譲会社とオーナーのトラブルが急増している、そして、今後さらに急増する危険を指摘。

8.相変わらず続く悪質リフォーム業者の実情を覆面座談会で暴露しています。最近の裏事情が紹介されております。

以上が同誌で特集された概要です。詳細は、同誌をご確認いただければと思います。

個人的な感想としては、マンションは相変わらずのババ抜き状態で出口戦略(いつ処分するか)が大事になる、タワーマンション、新築マンションは贅沢品で余裕資金で買うこと、今後はさらに人付き合いが難しくなる時代になることから、最終的な住まいは戸建ての方がいいのかな、というところです。

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ブームの不動産投資、勝つより負けないが大事

  • 2017.05.15 Monday
  • 13:09

JUGEMテーマ:不動産投資

 

5月11日に放送されました、所さん!大変ですよ「サラリーマンに人気!?“オーナー”の光と闇」 http://www4.nhk.or.jp/taihentokoro/x/2017-05-11/21/2483/2121086/ を拝見しました。

番組HPより:最近「オーナーになりたい」というサラリーマンが注目しているのがコインランドリー。他にもトランクルーム用コンテナ、シェアハウス、さらにはタコツボまで、実に様々な「オーナー」業が人気だ。マイナス金利で利息が期待できず、雇用や年金の不安を募らせた人たちの受け皿となっている。一方、ブームに乗じて「オーナー詐欺」も横行、資金を失う人も。オーナーに憧れる人たちの事情と、その裏でうごめく怪しい事件に迫る。

番組の紹介文では、不動産以外の言葉が並んでいますが、番組内容は、やはり不動産投資がメインで取り上げられていました。(不動産投資のみを抜粋します)

主婦で3人の子どもを育てながら、現在アパートを8棟も所有し、家賃収入は約6000万円、経費やローン返済などを差し引き、年間1500万円超の利益を出している女性。以前は、会社勤めをしながら子どもを育てていたが、両立が厳しくなり退職したものの、夫の給料だけでは不安を感じて不動産投資を始めた。

ワンルームマンションを首都圏に4部屋所有している男性は、全ての物件を処分する方向で動いている。勤務先の業績が悪化して先行きに不安を感じていたとき、不動産業者から不動産投資を勧められたが、新築での購入後、2年で空室になり、その赤字を埋めるためにさらにマンションを購入し、また空室になって追加購入し、トータルの赤字は月7万円弱になって、手取り18万円の給料から補填すると生活が成り立たなくなった。(売却の依頼先が任意売却業者だったので実質の破たん処理)

サラリーマンを辞めてシェアハウスのオーナー専業になった男性は、まず、築45年の戸建てを購入し、1階を自宅、2階を3人に貸て毎月12万円の収入が得られた。この成功事例をベースに次々と中古物件を買い足して16棟になった。資金調達についての質問に対して「こんなに貸して大丈夫なの、と思うくらい簡単だった」と答えていたのが印象的です。

このような購入しやすい環境(審査の緩和、金利)と状況と、現在の収入不足、将来の不安から、サラリーマンの方が副業に手を出す方が増加しました。書店では不動産投資の書籍が並び、BSデジタル放送では通販番組に負けず不動産投資番組を放送しているなど、不動産投資はブームとなっており、弊社にも、不動産投資物件を探している方のお問い合わせが入ります。

弊社で投資物件となると、実需用(自宅用)の物件がたまたま賃貸されているという状態(オーナーチェンジ)での取り扱いがメインとなります。このため、空き家になり、空き家の長期化や家賃低下となりそうであれば、自宅用で売ってしまえば、少なくとも損はしないという状況で移れますが、一棟物や投資用ワンルーム物件の場合、転売が思うようにできず、最悪のケースは破たんまで進んでしまうことがあるのは番組で紹介された通りです。

放送では、ホンマでっか!で有名な澤口俊之さんより「きょう1万円をもらうか、1週間後に1万1000円をもらうか、あなたはどちらを選ぶ?」という質問がございました。澤口さんによれば、オーナーに向いているのは1週間後に1万1000円をもらう方を選ぶ人物で、目先の利益より将来の大きな利益を考えられる人のほうが投資感覚に優れているそうです。

これを言い換えれば、目先の利益よりも将来の危険回避を考えられる人、スポーツの世界と同じですが、派手な勝ち方をしなくて負けない人が最後に残り、結果的に勝ち組になれます。

自宅の場合でも同様ですが、いざという時の出口戦略、貸せるか売れるか、負債に負けない備えがあるか、という考えが大事になります。すでに所有している方は、この先、その所有がどのように進んでいくのか、ご確認しておくことをお勧めします。

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不動産売却を受験に例えてみました

  • 2017.05.08 Monday
  • 16:01

JUGEMテーマ:住宅

 

GWが終わりました。不動産市場では、4月は従来通りの週末、5月は4日まで落ち着いており、5日から購入側からの問い合わせが続々と入って、初夏のシーズンが始まったな、と感じることができました。

不動産のオンシーズン(売買)は、1・2月の新春、5・6月の初夏、9・10月の秋の3シーズンがございます。ここ何回かは、シーズンに入ったな、いつまで続くかな、もう終わっちゃったの、という短期型になっております。購入層が、広く、深く、濃くて熱いと、不動産市場は活況となりますが、ここ近年は、狭く、浅く、薄くて冷めている、という印象を受けます。

これから売却をお考えの方は、初夏のシーズンに間に合うよう早めに動くか、秋のシーズンを見据えて準備を開始されることをお勧めします。

さて、本題、受験に例えてみた不動産の売却査定の役割とポイントをご紹介します。

1. 取引事例

過去、同じような不動産が、いくらで売れたのか、データを活用し、事例と対象物件を比較して査定が実施されます。これを、受験に例えれば、志望する学校が、昨年の合格データ(平均とか最低点とか)から見て、今年は何点取れば合格するかな、と推測することに例えられます。

2. 原価積算

主に建物の金額を算出するに際して、今、同じ仕様で建てた場合、いくら必要か、その金額から経年変化による減価、リフォームなどを加味して、その建物の時価を算出します。これを、受験に例えれば、模試を受験して何点取ったか、という絶対的な点数になります。

3. 相場

過去のデータから査定金額を推測しても、原価積算から時価を算出しても、不動産市場における相場により、売買金額は左右されます。これを、受験に例えれば、ライバルとの点数比較になります。ライバルよりも点数が高ければ受かるし、低ければ落ちることになります。昨年のデータにおいて合格ラインを越えていたとしても、ライバルがより高い点数を取ることにより合格ラインが引き上げられることになります。

不動産も受験も、極端に言えば、過去のデータは当てになりません。(とは言え、指標になります)不動産なら、今の市場がどうなのか、受験なら、ライバルが受験では何点取ってくるのか、これが大事になります。

4. 外部要因

ライバルよりも、不動産の質、販売価格などが有利な条件を揃えたとしても、購入層が薄い、景気などの社会的状況が思わしくないと、売却が思うように叶わないということもあります。これを、受験に例えれば、ライバルよりも点数が高くても、合格ラインの足切りがあったり、合格枠を狭めたり、出願条件や試験内容を変えたりされることに例えられます。受験で他の学校から受験者が流れ込んだりするのと同様、不動産市場では、他のエリアや種別から流れてくることにより、相場が新たなステージになることがあります。

5. 総括

不動産を売却するに際して、まずは査定を依頼することと思いますが、より大事になるのは、過去のデータがベースとなる査定金額よりも、今現在の相場と、これからの販売戦略が大切になってきます。

例えでは、ネガティブな方向で例えましたが、仮に、比較対象となるライバルがまったくいない状況であれば、ご自身がプライスリーダーとなって市場を形成することができます。これは、高値で売れるチャンスがあるということです。このチャンスをつかむためにも、現在の状況を把握して、対応していくことが必要です。

このため、販売開始後もライバル関係を把握するために、弊社では、週1回の販売状況報告を実施しております。売却を依頼する会社を選定する際には、販売開始後の報告がどのように行われるかをご確認の上、ご判断いただくことをお勧めします。

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武力衝突から家計を守るために

  • 2017.04.16 Sunday
  • 17:11

JUGEMテーマ:不動産投資

 

米国のシリア爆撃から、空母打撃群の朝鮮半島近海への派遣、トランプ大統領の行動パターンから、北朝鮮との武力衝突があるのではないかと報じられております。

シリア、アフガニスタンと立て続けに米国は爆撃しましたが、両国そのものと戦争状態にあるわけでもないのに、なぜ、米国は爆撃をしてもいいのでしょうか。自国の危機を回避するのは当然かもしれませんが、他国の領土を勝手に爆撃してもいいという権利はないと思います。

武力衝突から戦争へと進んでしまえば、日本にも大きく影響があると思われますが、日本国内の雰囲気(メディアや街中)では普段と変わらないことから、最悪のケースは回避されるのかと感じています。(日本に危機意識がないだけなら別ですが)

そして、もし、紛争戦争が勃発し長引くと世相不安などから不動産市場は低迷します。その結果、不動産価格の下落傾向が加速してしまいます。(日本経済も短期的には混乱するのでしょうか)

会計では、資産と負債、その差引が純資産(マイナスなら債務超過)と区分されます。日本の一般的な家庭では、資産の大半を自宅不動産が占め、負債として住宅ローンを抱えている状態なのではないでしょうか。

その場合、売却できる金額から住宅ローンの残額を差し引いて、プラスなら財務状況は健全、マイナスなら債務超過で危険という判断ができます。(マイナスの場合、それを補う金融資産があれば債務超過を回避できる)

不動産の評価額と住宅ローンの残債が同額の場合、今後、不動産の評価が上昇もしくは横ばいであれば、住宅ローンの残債が年々減少することから財務状況は健全な方向へ進みます。

しかし、この逆、不動産の評価が下落した場合、その下落した金額を超えるペースで住宅ローンの残債を減らしていかなければ債務超過に陥ってしまいます。

この下落が急激に起きる恐れが、米国と北朝鮮との武力衝突です。もし、最悪の事態になった場合、一気に債務超過へ陥ることになります。ただし、売却せずに住宅ローンの返済を続けていければ債務超過とは言え破たんすることはありません。

それでも、いざという時、売れば住宅ローンの返済を終えるという状態にしておくことがリスク管理として大切になります。

また、資産を自宅不動産一つだけにしておく状態がリスクを高めていることになります。有事の際には金というように、金を持つこともいいでしょうし、現金としておく、株式、債券、海外投資などなど、資産を分散しておくことが重要です。

5000万円の自宅がギリギリ買えるというなら、2000万円の不動産、2000万円の現金(借金減少)、1000万円の金融資産(金)という感じに分散することがお勧めです。

今回のような国際的なことから、会社の倒産や事故、事件など、自分がいくら気をつけていても、なにかしらの事態に遭遇してしまうことがあります。人生では何が起こるかわからない。何が起きても困らないようにしておくことが大切です。

不動産で言えば、買えるだけの資力を目一杯使って自宅を購入する、いざという時に抱えきれないほどの住宅ローンを背負う、などという購入は避け、また、不動産だけが資産なら売却して組み換えるということ、不要な不動産は売却して現金化する、となります。

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ネット・サイトを信頼し過ぎると怖い

  • 2017.04.15 Saturday
  • 15:51

JUGEMテーマ:住宅

 

生後6か月の男児が「乳児ボツリヌス症」で亡くなるというニュースが報じられました。

(参考)乳児ボツリヌス症とは、消化気管が十分に発達していなく、腸内環境の整っていない生後間もない乳児がボツリヌス菌を摂取すると、腸内で繁殖し、毒素を出すことで発症する。ボツリヌス菌は自然界に広く生息していて、植物の花粉を汚染している場合、はちみつに混入する場合がある。ボツリヌス菌は家庭での加熱調理では死滅させるのが難しい。そのため東京福祉保健局は、1歳未満の乳児にはボツリヌス菌の芽胞に汚染される可能性のある食品(はちみつ等)を食べさせるのは避けるよう、注意を促している。

1歳未満の乳児には蜂蜜は危険ということを存じませんでしたが、今回問題になっているのが、料理レシピサイト「クックパッド」で1歳未満の乳児が食べる可能性がある料理で蜂蜜が使うレシピが多く掲載されていたことです。

サイトは一般の方でも投稿できるもので、クックパッドそのものがレシピを開発したわけではありませんが、上場企業が運営するサイトということで、信頼性が高いと思われ、安全だと信じてしまいやすいことから、サイト運営に対しての責任を求める声が出ています。

同社は上場企業でもあり、経常利益を40億円超もたたき出していることから、管理栄養士を採用して投稿される内容に問題がないかチェックする費用を捻出しても良かったのかもしれません。

昨年のDeNAの医療情報サイトや、世界で政治や国際問題まで発展してしまうフェイクニュースなど、運営会社や投稿者の悪意によるものとは違い、今回は、善意であるのかもしれませんが、それでも、間違った情報が信頼性が高いサイトから配信されることから、サイトを利用する側にも注意は必要と思われます。

不動産の分野でも、上場企業から弊社のような零細企業まで、多くの情報が配信されております。不動産会社は宅建業の免許を受けて営業していることや、監視が厳しいことから、間違いも少ないのですが、注意が必要なのは宅建業(宅建士)ではない一般のサイトです。

近年、不動産投資も盛んになり、個人が経験値でサイトに情報を掲載することも多くなりました。拝見していて感じるのは、一つ一つの間違いというより、断定的に書かれていることです。

不動産では個々に様々なケースがあり、一つ一つの状況に合わせながら適切な対応をしていくのですが、少ない経験(投資家でも売買の経験はプロより少ない)から断定されると、サイトを閲覧した方は、その情報を思い込んでしまいます。

その結果、買い損ねるくらいなら被害も小さいですが、断片的な情報を信じ込みすぎて、プロの意見を聞かなくなってしまったら、怖い結果が待ち受けています。プロなら、自身の責任を回避しつつ、売買を成立させることさえもできるかもしれません。

また、クックパッドやDeNAのように、誰もが知るような会社やサイトでも、誤った情報が多く掲載されることもあります。大きい会社、有名なサイト、というだけで信頼してしまうのも危険なことが分かりました。

本来は、個人の経験値で書かれた体験本ではなく、学問的な書籍で確認していくべきかと思います。しかし、さまざまなケースを学びきることも難しいことからプロを活用すべきです。病気や健康なら医師、法律なら弁護士などなどと同じです。

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不動産鑑定と不動産売却査定の違い

  • 2017.04.14 Friday
  • 11:38

JUGEMテーマ:住宅

 

不動産の価格は、一般に、(1)その不動産に対してわれわれが認める効用(2)その不動産の相対的稀少性(3)その不動産に対する有効需要の三者の相関結合によって生ずる不動産の経済価値を、貨幣額をもって表示したものである。

そして、この不動産の経済価値は、基本的にはこれら三者を動かす自然的、社会的、経済的及び行政的な要因の相互作用によって決定される。

不動産の価格とこれらの要因との関係は、不動産の価格が、これらの要因の影響の下にあると同時に選択指標としてこれらの要因に影響を与えるという二面性を持つものである。


不動産鑑定評価基準とは、国土交通省より公開される不動産鑑定士が不動産の鑑定評価を行うに当たっての統一的基準です。その冒頭にある不動産価格の定義をご紹介しました。

不動産鑑定士の資格試験は、弁護士や公認会計士に匹敵する難易度と言われていますので、深い部分まではとても掘り込めませんが、この定義を私なりに考えてみました。

1)不動産に対してわれわれが認める効用

効用という言葉を聞くとクスリの効き目というイメージがありますが、辞書によると「使い道(使用価値)」という意味もありました。その不動産を使い道、例えば、4人が暮らせる(寝たり、飲食したり、寛いだり、お風呂に入ったり、など)という基本的な部分から快適性などの満足度までを加えた価値で、主体的に、この効用に対していくら出すという価格でしょうか。

2)不動産の相対的稀少性

土地であれば立地や環境など、建物であればデザイン性や眺望など、求められる需要と送り出す供給のバランス、需給関係でしょうか。不動産に限らず、限定品は高くなり、一般的に普及しているものは安くなるのと同じで、買いたい人がたくさんいる立地なら高くなり、売りたい人がたくさいいるなら安くなります。

3)不動産に対する有効需要

有効需要を言い換えれば市場性でしょうか。賃貸に出した場合に稼げる力、売却した際に得られる力、その収益性から導き出された価格、借り手が多いなら賃料が上がり評価も上がる、買い手が多いなら売却価格も上がり評価も上がる、という感じでしょうか。

上記3つを鑑定実務では、1が原価法、2が取引事例比較法、3が収益還元法と呼ばれています。

また、後ろ文の「自然的、社会的、経済的及び行政的な要因の相互作用」という表記がややこしくさせますが、自然的は災害リスク、社会的は環境、経済的は地域経済、行政的は法規制などが代表的な事例と考えられます。

そして、価格形成三要素(三者)と外部要因(後文)のそれらが互いに関係しあい、価格が形成される過程を算出したものが鑑定となります。

東野圭吾著作に登場するガリレオ先生の言葉を借りれば「数学的に理論を積み重ねたアプローチで価格を算出するのが不動産鑑定、物理的に現場の事例(実験)を積み重ねたアプローチで価格を算出するのが不動産売却査定」という感じになります。

鑑定の理論を細かく見ると一つ一つの文章は理解できます。しかし、その膨大な短文をすべて組み合わせて数学的に考えるのは、やはり難易度が高い試験をクリアした資格者のみで、私には到底不可能であると納得します。

なお、理論よりも現場の感覚の方が正しかった、ということも往々にして起こるのが、不動産の現場です。そして、勉強はしていませんが、この鑑定理論を肌感覚で身につけているのが宅建士(不動産屋を便宜上、資格名で表記)です。

不動産鑑定評価基準 http://tochi.mlit.go.jp/wp-content/uploads/2015/08/fe5749e7d829ce22c81ad250adee382c.pdf

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揺れやすさマップが見直されます

  • 2017.04.13 Thursday
  • 17:23

JUGEMテーマ:住宅

 

これからの地盤判定が変わるかもしれない。

4/9に放送されたNHKスペシャル「大地震、あなたの家はどうなる?〜見えてきた”地盤リスク”〜」では、今まで、高台(台地)だから大丈夫、低地(平野)だから危ないという、軟弱地盤と支持地盤の深さなどで単純に考えてきましたが、より細かく判定しなければならないということが示されました。

ー番組内容(放送案内から抜粋)ー

熊本地震から1年、最新の解析によって新たな“地盤リスク”が浮かび上がっている。

震度7に2度襲われ大きな被害が出た熊本県益城町。専門家と共に調査すると、家屋の被害が活断層の近くにも関わらず、実は“まばら”に広がっていることが分かった。

主な原因とみられているのが、深さ数十メートルまでの軟らかい地盤。特に戸建てに影響を与える揺れが、2倍に増幅させていた可能性が浮かび上がったのだ。

軟弱地盤の中でも、表層で揺れがこれほど増幅することが確認されたのは初めてだ。新たな知見をもとに、首都圏では“地盤リスク”の見直しが進んでいる。

高性能の地震計やボーリング調査などの膨大なデータを集め解析すると、「戸建てが揺れやすい地域」「中高層ビルが揺れやすい地域」など、従来よりも詳細な分布が見え始めている。首都直下地震の被害想定の見直しにもつながる可能性があると専門家は指摘する。

首都圏の地盤データは3月中にもまとめられ、その後、他の地域の解析も行われる予定だ。最前線の対策とともに新たな脅威“地盤リスク”の姿に迫る。

http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20170409

ー以上ー

放送内容を抜粋しますと、軟弱地層の深さにより建物の揺れ方が違う。平野部よりも軟弱地層の深さが浅くても(支持地盤までの距離が近い)、一概に大丈夫とは判断できない。上記、案内文の通り「まばら」であるということが特徴的です。

今後、新しい地盤リスク(揺れやすさマップ)が公開される予定(今年中)です。この揺れやすさマップが公開され、特に「揺れやすい」と判定された場所に所在する土地やその土地に建つ建物の評価は下がることになります。

判定されてしまえば、それを消すことはできず、買主が確認せずとも、売却の際に不動産業者は伝えざる負えないため、その存在は買主側に知ることになり、それが売却価格の低下につながります。

この判定結果には対策もしようがないため、該当しないでと祈るのみとなります。

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不動産のドラマや小説にも監修を

  • 2017.04.09 Sunday
  • 13:52

JUGEMテーマ:住宅

 

史上最年少で将棋のプロ棋士となった愛知県の中学3年生、藤井聡太四段が4日の対局に勝って、デビュー戦から11連勝の新記録を達成した。

映画界では先月前編が公開された(後編は今月公開)「三月のライオン」、今月DVD化された「聖の青春」など、立て続けに将棋が題材となった。

このように将棋が話題に取り上げられることが多くなり、一時的なブームが訪れる前触れでしょうか。

映画やドラマが制作されるとき、将棋であれば「将棋監修」、この他にも、法律、歴史、医療、科学、宇宙などなど、その道の専門家がリアリティを追求するために助言する役割をもつ「監修」という役割があります。

先の映画では、将棋そのものと将棋界の習慣や文化、雰囲気など、現実離れして白けてしまわないように、監修のみな様がたくさんの助言をされ、制作サイドも意見を取り入れたように感じました。

不動産業界でも、昨年、「家を売るオンナ」を始め、不動産業界側、消費者側それぞれの視点からのドラマが制作されました。

同じ業界に属する立場として拝見させていただきました。その感想は、かなり現実的でリアリティがある、という面と、う〜ん、そんなことはないよ、という面の半々というところでしょうか。

ドラマですからデフォルメしたり創作したりされることもあるでしょうし、あくまでもフィクションということで割り切れれば楽しく拝見させていただけます。さらに、日の目を見ない不動産業界が取り上げていただくだけで、とてもありがたく思います。

小説の世界でも、人気作家の乾くるみさんが「物件探偵」という不動産を題材とした小説(ミステリーのような、人間模様のような)を発刊されました。

紹介文には「間取り図には、あなたの知らない究極の謎(ミステリ)が潜んでいる」「150万部のベストセラー「イニシエーション・ラブ」で日本中をまんまと騙した作家が、不動産に絶対騙されないコツ、教えます!!」と刺激的な文言が書かれており、騙されないためにも読まなくてはと、手に取りました。

内容は、不動産の声が聞こえる宅建主任者(現在は宅建士)が、トラブルに巻き込まれた消費者を救済する(謎を解く、真理を導く)という短編6話で構成されております。

新しく不動産投資を始めた地方の人、アパートに暮らす一人暮らしの女性、離別した子供を自宅に引き取った人、下町に古いアパートを所有する女性、定年後に時間を持て余す人、事故物件を買った人、などがトラブルに巻き込まれ、そこに「物件探偵」が現れます。

その時「怪しいものではありません(宅建免許を提示し)宅建主任者です」と名乗ります。これで、あ〜安心となるのはリアルではなく、話の流れ上で仕方ありません。また、宅建主任者ではなく宅建士だよ、という面も置いておいて、一番に気になったのは「宅建という認定をもらっている」というくだりです。

宅建士(旧主任者)は、認定資格ではなく、国家資格であり、資格者とおっしゃって欲しかった。本来は、取引に携わる人は全員必須としなけばならないのですが、事務スタッフでも他の職種でも、とにかく社内で5人に1人以上の資格者が所属していればいい、という規制の甘さが、資格から認定と格下げされてしまう要因なのでしょうか。

これからも業界のことが、書籍やメディアで取り上げられることが増えて欲しいと思っております。その際に、不動産業界の監修をされる方を是非活用してほしいと切に願います。小説のようにトラブルに巻き込まれないためにも。

先日「コンピューター将棋ソフトが、ついに名人を破った――。将棋ソフトの「PONANZA(ポナンザ)」が佐藤天彦名人(29)を圧倒した。」というニュースが流れました。

また「ビットコインの基礎となるブロックチェーン技術が発展するとなくなる職種」のなかで、不動産営業が取り上げられていました。

将棋も不動産業界も、コンピューターが席巻するようになると、ドラマもトラブルもなくなるのでしょうか。

乾くるみ 『物件探偵』 | 新潮社 紹介サイト http://www.shinchosha.co.jp/book/350781/

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さまざまな査定評価方法の使い方

  • 2017.03.30 Thursday
  • 10:14

JUGEMテーマ:住宅

 

不動産の売却査定を実施する際、複数の評価方法を組み合わせて行われます。

「積算価格(原価計算法)」は、市場などの外部要因は考えずに、その物件を改めて作るために必要な費用を積み重ねて計算された金額から、経過した年数などの割引を行い算出された価格です。いわゆる絶対的評価、主観によるものです。これは主に建物の評価で利用されます。

近年、金融緩和による円安、東日本大震災の復興や東京五輪などの建設土木需要、人口減少による人手不足などで、建築コストが上昇しており、積算価格も上昇しております。これが、最近の新築マンション価格高騰に繋がっております。

「比準価格(取引事例比較法)」は、周辺の取引事例などの外部要因から評価される価格です。比較対象となる物件や公示地価などの公的データなどと対象物件を比較し評価を加減する方法で算出されます。いわゆる相対的評価、客観によるものです。これは主に土地とマンションの評価で利用されます。

不動産業者がいう相場はこれにあたり、従来より査定の中心はこの方法です。ここは過去の経験値、現場の相場観、消費者や周辺機関(主に銀行)などから得られる肌感覚の要素が強くなります。

ドラマで「刑事の勘」と言われ信憑性が話題になりますが、ここでは「不動産の勘」ということになります。職人さんがいう手先の感覚とも近い。このため、担当者により目利きの良し悪しが違い、人によって信憑性も変わります。

数字で表しづらく、マニュアルなどの整備がしづらいこと、お客様への資料作りが難しいことから、行政や業界では表には出しませんが、やはり、この現場感覚、職人技がとても重要になります。

特に、数字で判断しやすい投資物件とは違い、実需(自宅用)の場合、お金ではない部分も購入の要素として強く大きいため、この感覚を無視すると、なかなか売れない、もしくは逆に、安く売ってしまった、ということになります。

このお金では表せない部分の評価・価格を「限定価格」と言います。いわゆるブランド、もしくは、個別要素の特例です。

有名なところで、古く(?)は「田園調布」、今(?)は「吉祥寺」など、理屈ではなく「ここに住みたい」、または「海沿いの高層マンション(高層階)」、「絶対新築!」、「実家の近く」など、その人の好みや個別な事情なども当てはまります。

この限定価格を相場として取引事例の対象にしてしまうと、査定金額が実際の価格と大きく乖離してしまうことにもなり注意が必要です。この場合、複数の事例、複数の会社に査定を依頼すると、限定価格が紛れてきても選別ができるようになります。

ここまでの評価は、主に実需(自宅)としての査定に使われる評価方法でしたが、投資用不動産の査定で利用されるのが「収益価格(収益還元法)」です。

これは、その不動産が稼ぐ力(収益)から逆算して計算された価格です。賃料10万円を稼げる不動産であれば、期待利回りを10パーセントとすれば、収益価格は1,200万円(年120万円÷10パーセント)になります。

家賃は賃貸市場から算出されることから、計算手法を変えた比準価格とも言えます。売買からの比準価格、賃貸からの比準価格の両方を算出してみますと、割高、割安などの判定にも使えます。また、想定家賃が念頭にあれば、住宅ローンを借りるリスクの強弱を判定することもできます。

これらを受験に例えれば、積算価格はテストの点数、比準価格は偏差値、限定価格はスポーツなどの特殊能力となり、収益価格は入学後に必要となる学力という感じでしょうか。

いくら点数が高くても、周りの人がさらに高ければ合格できない、合格した人の成績が低くてももしかしたら推薦入学(特殊能力による加点で学力は参考外)かもしれない、また、いくら点数が高く、周りの人よりも成績がよくても、学校が求める学力に達していなければ合格できない。

これと同じように、積算価格が高くても、周りがさらに安ければ売れない、「あの家(土地・マンション)がいくらで売れたからうちなら」と言っても特殊な事情があったのかもしれないので固執し過ぎると売れない、購入者側が見た価格(賃料)と乖離していれば売れない、ということになります。

このようなことにならないためには、全ての価格(評価)を客観的に見て、プロの助言を受けながら、販売戦略を構築されることをお勧めします。より高く売りたいという心情、自身の所有する不動産への思いは理解できますが、あくまでも購入側の心理が重要になります。

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