相続税対策から貸家が増えても

  • 2017.07.17 Monday
  • 15:36

JUGEMテーマ:住宅

 

地価には実勢価格(時価)の他、公示地価、基準地価、固定資産税評価額など目的により複数の地価が存在するという不思議なことがありますが、そのうちの一つである路線価が国税庁より発表されました。

2017年は全国の標準宅地で前年比プラス、2年連続の上昇と発表されていますが、その一方で地方など下落している地点も多く、二極化傾向であることがわかります。(もう使い古されたくらいに出てくる言葉の二極化です)

そもそもこの路線価とはどんなものなのでしょうか。国税庁から発表されていることでもわかる通り、土地の相続税や贈与税の計算のために用いられるものです。全国の道路に付けられた価額であることから路線価と呼ばれ、公示価格の約8割とされています。

もし自宅が面する道路に「200」の表示があれば路線価は20万円(1平米)ということで、自宅の土地が100平方メートルなら評価額は2000万円と計算されます。

この相続税について、近年、大きな改正が行われ、大きな影響が出ました。改正内容は基礎控除額の変更で、相続人が三人の場合、改正前は基礎控除8000万円だったところが、改正後は4800万円となりました。相続財産が8000万円以下なら相続税の課税はなかったところが、基礎控除を除いた3200万円に対して課税されるようになったのです。

この改正で火がついたのが「相続税対策」です。そのうち、不動産分野で目立ったのが「貸家(アパート)建設」と「タワーマンション購入」です。

相続税節税のからくりアパート編:土地に貸家を建て付けることにより評価が下がる、さらに借入金を利用すればその分だけ相続財産から控除される。

相続税節税のからくりタワーマンション編:現金を不動産に変えることにより評価が下がる、借入金を利用する場合はアパートと同じ、さらに、マンションの場合、所在階が評価に反映されず時価と評価額の差額が大きく節税効果が高まる。(税法の改正により効果は減少しました)

さらに、この相続税対策を後押ししたのが、現在の低金利です。アパート建築、マンションの購入に伴う費用を低負担で調達できることにより拍車がかかりました。

この結果、必要以上の住宅が供給された結果、都心部でも空き家率30%超などという異常な状況にまで至ることとなりました。

しかし、空き家率の上昇、供給の増加は、不動産市場としては好ましくないかもしれませんが、借り手市場になるということから、賃借人はハイスペックな住まいを割安な賃料で借りることができるという良い面も生まれます。

なお、貸家が増えても、ファミリー層の物件は比例して増えていません。これは家主からみた投資効率や販売から考えた業績面への貢献など、供給サイドの思惑によるものです。さらに、郊外を中心に持ち家が安く提供されていることから、ファミリー層に関しては持ち家が中心になっています。

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限界マンションの予兆が見えたらお住み替えを

  • 2017.07.17 Monday
  • 14:46

JUGEMテーマ:住宅

 

歴史上、世界のどの国も体験したことがない未曾有の人口減少時代に突入した日本。約50年後には、4600万人もの人口が減る厳しい未来が待っている。『縮小ニッポンの衝撃』

本書では「財政破綻」「超高齢化」「人口減少」という三重苦を抱えた夕張市の状況が紹介されておりますが、「管理組合の収支破綻」「住民の超高齢化」「居住者の減少・空き家の増加」と同じような問題が、今後のマンションで多く発生すると危惧されております。

これを『限界マンション』として、NHKのニュース番組で紹介されておりました。この中で富士通総研の米山秀隆さんが次のように解説しております。http://www.nhk.or.jp/ohayou/digest/2017/05/0513.html

「築40年を超えるマンションは、2035年には、2015年の6倍ということで、急増することが予測されています。建物の老朽化が進むことはもちろんなんですけれども、居住者、例えば30歳、40歳で購入したとすると、70歳から80歳ですので、建物と居住者の2つの老いが進展すると。そういう状態になりますと、非常に状況が悪化しますので、それまでの段階で、中古としての競争力を保つために、維持・修繕をきちんとしていくということが重要になります。」

「ポイントは2つありまして、1つは、管理組合の意識です。購入当初では、まだ新しくて、維持・修繕の意識は低いんですけれども、必要な時に必要な修繕を行っていかないと、あとで大変なことになるという意識を高めていくということが、まず重要になります。2つ目は、資金計画ということになりまして、通常、当初の時点の計画では、修繕金の積み立て計画というのは低めに設定されることが多くて、20年、30年経って、段階的に引き上げられることが多いんですけれども、その段階ですと、例えば年金生活者、負担が多くて払えないということにもなりますので、できましたら、管理組合が合意の上で、当初からある程度、積み立てておいた方が、あとで楽になるということです。」

重要:新築分譲時は売りやすくするために修繕積立金を低く設定されている。これが後々大きく響いてくる。売った後に購入者・所有者が困ることになることを知りながら、このような姿勢で販売する分譲業者のモラルが低いことが問題である。

この他に、限界マンションへの予兆として、次のような問題が噴出してきます。

・理事長など管理組合の運営に携わる人が減少する

・管理費や修繕積立金の滞納が増加する(戸数、金額とも)、修繕金不足でメンテナンスなどができず老朽化が進む

・マンション住民間での格差や世代間の価値観や意識の違いなどからコミュニティが崩れる

・空き住戸が増えることにより活気がなくなる

・相続の発生などにより所有者が分からなくなる

・賃貸住戸の増加(所有者が賃貸に出す)により住民のモラルが低下する(民泊はさらに大変)

このような事態が複合的に絡み、限界マンションが増加することでしょう。単純にマンションがダメということではありませんが、限界マンションとなってしまうときまで所有していると大変な苦労と負担を背負うことになります。

先のような予兆が出始めたら、早めに売却して次の住まいへと移り変わることをお勧めします。そのためにも、売りやすいマンションにしておくことが大切になります。

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家は消費財・必要経費として考える

  • 2017.07.17 Monday
  • 13:43

JUGEMテーマ:住宅

 

年々変わる政権のスローガン、1億総活躍の去年は「保育園落ちた、日本死ね」で待機児童問題が注目され、今年は働き方改革へとなって「プレミアムフライデー」が爆死するなか、共働き世帯が専業主婦世帯の倍近くなった状況が社会へ大きく影響しています。

子どもを育てながら働く女性にとって、時間をいかに稼ぐか有効に使うかが、生活をするにあたっての命題となります。

子育て環境を重視する住まいや環境として、郊外の戸建てが象徴的でしたが、現在の状況から、生活そのものが成り立たなくなってきつつあり、いかに勤務先を近づけるかということが住まいを選ぶ際の重要なことになります。

この結果、郊外の戸建てよりも都心部のマンション、狭くてもいいから古くてもいいからとにかく便利な場所、庭の手入れなど手間がかかる戸建てよりも、管理費等を支払っても管理会社が面倒をみてくれるマンションが好まれるようになりました。

郊外の住宅地、戸建てには、昭和の高度成長期に団塊世代の方が多く暮らしています。70歳前後の年代として、まだまだ元気で暮らしている方が多数を占めます。

それでも、年々、広すぎる(子供部屋は倉庫に)、古くなってきた(断熱性能が悪いため暑くて寒い)、階段を利用するのがつらい、庭の手入れは大変(夏の炎天下は生死にかかわる)などなど、暮らしていくのに不自由が生じて、住み替えていく人も多い。

さらに、相続(亡くなる)となっても子供世代は実家を利用することがなく、親世代が子供と同居して二世帯同居もしくは近隣居住となっても、子供が郊外の実家へ来るのではなく親が子供に近づく傾向から、手放すこととなることが増えている。

若い世代は郊外の戸建てを敬遠するため需要は減少、郊外の戸建ては売却が増加という需給関係となり、郊外の戸建ては価格が下落傾向になってしまっている。

高度成長期からバブル期頃までは、人口の自然増に加え、地方から都心部へ人口流入が進むなか、住宅・宅地がまだまだ足らなかったことから、当然のことのように不動産価格は上昇しました。

しかし、現在は、人口の自然減、郊外からの人口流出、新しい世代の人口流入減少という状況のなか、今までの住宅ストックは過剰となり(空き家増加)、さらに、マンション戸建てと新規供給が止まらない。過去の歴史や原理原則から考えて不動産価格が下落するのは自然なことです。

衣食住と言われるように、住宅は生きていくうえで必須の項目になりますが、このような状況を踏まえると、このくくりで言われるように生きていくうえでの消費・必要経費として考えていく必要があります。

不動産という場合は金融と同じように資産・負債の捉え方もあるのかもしれませんが、住宅とした場合は消費として考えていく方が間違いがない。考え方はクルマと同じでいいと思います。住宅もクルマの所有すれば、維持費用がけっこう重たいのも共通しています。

クルマを所有している方が有利なら購入すればいいし、所有するよりもレンタカーなどの都度利用の方が有利なら無理して購入する必要もない。住まいも購入した方が有利なら購入すればいいし、賃貸の方が有利なら無理して購入しなくてもいい。

もし購入する場合、クルマは年数が経過する、走行距離が伸びるごとに価値が下がるのと同じように、住まいも年数が経過する、利用が激しくなれば価値が下がるものだと考える。(メンテナンスにより価値の落ち方が変わるのも家とクルマは似ている)

ただし、クルマと家で決定的に違うことは処分のしやすさです。クルマの場合、最悪は廃車するという最終手段がありますが、家の場合、廃止する・放棄することは現時点ではできません。(戸建てなら土地に戻すという手もあるものの、マンションの場合、所有し続けなければならない)

このことから、家を購入する場合、住み替えなどで不要になった際に簡単に処分できる売りやすい物件にしておくことが肝になります。冒頭のように、利便性重視の流れにありますから、立地が大切ということになります。

なお、結果的に、価値があまり落ちずに資産のような感じになるかもしれませんが、あくまでも副産物であり、当初からそこを欲張ってしまわない方が良いと思います。

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不動産営業の現場が酷いのは報酬制度が原因

  • 2017.07.02 Sunday
  • 16:19

JUGEMテーマ:住宅

 

「この、ハゲ〜っ!」「ち〜が〜う〜だ〜ろ〜!」「ふざけやがって!!」「豊田真由子様に向かって、お前のやってることは違うと、言うわけ?」

暴言・暴行で世間を騒がしている国会議員は船橋市の出身と聞いて、二度びっくり。口調や立場、声質などの特徴から、注目されておりますが、その言葉そのものは、一昔前(もしかしてバリバリの販売系では今も)の不動産営業の現場でよく聞くようなものです。

不動産営業の裏側では、上司が部下に対しての暴言や暴行、営業の内輪話で、今回の暴言並みの汚さ、辛辣さで言葉がやり取りされております。また、営業担当者がお客様に対しては成績至上主義のトークが展開されます。(ここも政治家ぽいです)

上司が部下に「早く決めさせろ」「あの物件をはめろ」「つぶせ」「抜いてこい(出し抜き)」「くそみたいな仕事してんじゃねーよ」「死ね」「カス」「ブタ」、そして、朝から晩までSNSで監視されるケースも多くなっているらしいです。さらに成績が悪かったり、ミスをすると、肉体的なペナルティや精神的に追い詰める仕打ちが待っています。

営業の現場委では、営業担当者がお客様に「今すぐ決めないと売れてしまう」「他のお客様が検討中」「キャンセル物件が出ました」などの煽りや、チラシなどで「このマンション限定で探している人がいる」の誘い言葉など、ほとんどが嘘(証明できないので嘘と断定されない)のような営業トークを使います。

なお、不動産そのものに関して嘘を言うと、書類や現実で嘘であることが証明されてしまうので、この点では、ネガティブな情報を「伝えない」という手法を取ります。(伝えるのは良い面のみ)

不動産営業の現場で、このようなことになるのは、契約締結の成功報酬のみという報酬体系と、会社から社員へ支給される給与が成績に連動する給与体系にあるかもしれません。

お客様から受領できる報酬(一般的には仲介手数料と呼ばれる)は、法律で、契約締結の貢献として受領できるとし、その上限額が決められています。

そのために、契約してもらわないとタダ働きとなり、商売・生活を考えたら、生きていくため(営業を継続するため)、悪魔に魂を売ってしまう人や会社が多くなってしまいます。(大手仲介業者も給与・成績・業績という面で例外ではありません)

また、報酬の上限が決まっていることから、売り手・買い手の両者から手数料を受領する(金額が倍、これを両手と呼ぶ)ように営業をします。これが悪名高き「物件を干す」「情報を囲い込む(隠す)」という手法です。(詳細は http://diamond.jp/articles/-/69998 )

冒頭の政治家による暴言は人の要素が大きいのかもしれませんが、不動産営業の現場では、仕事を抜きにすれば人として問題ない方がほとんどです。不動産売買(仲介)そのものの仕組みと会社の利益のみ追及する企業風土にこそ、根本的な問題点があると思われます。

補足:無資格・未経験・知識なしでも不動産を取り扱うことができます。運転手という仕事を無免許・未経験でもできるのと同じという仕組みにも大きな問題があります。(これも法律で決められている)

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不動産業者・担当者の見分け方

  • 2017.06.29 Thursday
  • 14:33

JUGEMテーマ:住宅

 

新築中古、戸建てマンション土地など、種別などを問わず、不動産を購入・売却する場合、ほとんどの方は不動産業者や営業担当者と関わることになります。

そして、この会社や担当者によって、購入・売却の成否が決まるといっても言い過ぎではありません。

不動産業界で働く営業職の給与体系は、(大手でも)歩合給の割合が高く、実力主義であり、成績へのモチベーションが高い職種であるのは、どの業界よりも高い傾向にあります。

信頼できる会社、担当者を見つけるために、どのような点を見ていけばいいでしょうか。

情報の提供が担当者本意か、お客様本意か。担当者にとって不都合な情報を隠すか開示するか、担当者にとって都合がいい情報ばかりを提供するか、逆に、不利不都合でもお客様へ有益な情報を提供できるか。

お客様からのリクエストや希望を無視し、自分の都合がいい方向へ向けようとばかりする。(お客様の意向を聞いていないのかと思うほどの担当者も多い)

身だしなみ、服装、車などが汚れ、乱れている。また、時間や言葉を守らない。対応が遅い。

宅地建物取引士の資格を持っていない。(個人としての資格・経歴に響かないので責任感が弱い)

住宅ローンの選定で、とにかく借入期間を最長に、返済比率をギリギリまで高く、借入金利を最低タイプにして勧めてくる。(予算が増えれば気に入ってもらいやすい)

会社の決まりだから、そうなっているからと押し付けてくる。(仕組みや背景などの説明をしない)

ざっと思いつくままに書きだしてみましたので、まだ他にも選別方法はあるかと思います。

売主、買主のいずれの立場でも、物件本位、価格本位にならず、人物本位で依頼されることをお勧めします。

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住宅購入を安心なものにするためには

  • 2017.06.29 Thursday
  • 13:28

JUGEMテーマ:住宅

 

「一般人は利息で苦しむ、小金持ちは利息をけちる、富裕層は借入金を上手に利用する」という言い伝えを聞いたことはございますでしょうか。(私は今朝、初見)

ローンを組むこと、お金を借りることそのものは決して悪いことではありません。成功者、富裕層から上場企業まで、お金を借りて生活や事業を営みながらも、なにも問題なく過ごしている方は多い。

家を買うのに、現金でないと不安というのは極端にしても、少しでも多く頭金を入れないと危ないということはありません。住宅ローンを借りるにあたり大切なポイントを抑えているかどうかが大切になります。

「住宅ローンを安心して借りるポイント」
・借入金額はできるだけ少なくする(自己資金分も借りて、自己資金用資金は貯蓄または投資)
・金利をなるべく低くする
・借入期間を可能な限り短くする
そして、地価や価格が下がりづらい物件(立地)を選ぶこと。

これにより、いざ売却というとき、借金が残らずに売り切れることになり、リスクが限りなく小さくなります。そして、住み替えができることにより快適な生活が過ごせるようになります。

核家族化と都心居住へと社会構造が変化した現在、生まれ育った家や地域で一生を終えるというのは、かなりの贅沢な生活になりました。

今後は、ライフスタイルにより、住み替える、もしくは、家を改築する(間取りの変更など)という流れが主流になってきます。

その時、市場性があるかどうかが高く(早く)売れるかどうかにとって重要になります。

万人受けする住まい(もしくは間取りを変えられる柔軟な住まい)、過不足がない利便性がある地域、災害への安全度が高い地域や住まい、など、購入者が求める要素がどれだけ備わっているかどうか、これが購入する場合に注視するポイントになります。

空き家問題に象徴されるように、住宅ストックは充足を超え過剰在庫状態に至っております。さらに、本格的な人口減少時代に突入し、今後の不動産価値は、ますます利便性の影響を受けるようになります。住宅ローンの借入を上手にしても、住まい選定を吟味しても、立地が悪ければ、せっかくの対応策が機能しません。

これからの購入にあたっては、まずは立地、この立地を選定後、住宅ローンの借り方、住まいの選び方を念頭に置いて住まいを検討する、という流れが必須となります。

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不動産投資の甘い罠

  • 2017.06.23 Friday
  • 17:58

JUGEMテーマ:不動産投資

 

週刊ダイヤモンド特集記事「相続・副業の欲望につけこむ不動産投資の甘い罠」を読みました。

数年前、大手仲介業者の不正行為を実名告発した記事に続き、またまた実名で不動産投資の裏側を暴露していました。今回取り上げられた企業は「大東建託」です。

概要をざっとご紹介します。

都心から1時間余りの関東郊外の駅から、さらに車で20分程度に地域の大東建託のアパートが建ち並ぶ。地元では「大東建託村」と言われているとか。メーカー側は低い空室率をアピールしているが、計算のからくりで実際の空室率は高い。大東建託はアパート建築の営業で「35年の家賃保証」をうたい受注しているが、数年が経過すると保証した家賃を下げろと日参してくる。そこで、家賃引き下げに同意すると収支は完全に赤字となり、下げてしまった家主は手放すことになる。また、家賃保証の損失を外壁塗装などの定期的なメンテナンスでカバーしようと、他社の倍の金額でメンテナンスを行っている。この費用は家主負担。

空き家が社会問題となっているなか、なぜ、このような事態になっているのか。

特集記事では、日本銀行による低金利政策から金融市場で資金がだぶついた、金融機関も貸し出し先が乏しく不動産を担保に取れる投資資金の融資を強めている。そこに、相続税の増税があり、相続税対策が容易な不動産投資がブームとなったことが要因になっていると分析している。2015年以降、アパートの空室率は一気に上昇した。さらに、今後の人口動態から、全体の人口減、生産者人口の減で需要が減るところに、住居のストックが増加し、ますます空室率は上昇することも推測される。

この他に、相続対策から、大東建託、レオパレスなどのアパート建築からマンション投資まで、不動産投資の記事が幅広く掲載されています。この特集記事では、はっきり結論が書かれていないが、記事から見て「不動産投資」は止めた方がいい、と、伝えたいのではと感じられます。

不動産投資をするなら、せめて、換金しやすいなどの出口戦略を考えておくことが必要です。

余談:相続税対策を行うに際して、消費税などの税金を多く支払うことになる。資産が増えても借金が増えれば安心や利益とセットで不安とリスクも。

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人手不足の売り手市場、家余りの買い手市場

  • 2017.06.07 Wednesday
  • 13:49

JUGEMテーマ:住宅

 

来春卒業予定の大学生を対象にした採用面接が先週解禁されたというニュースが流れていました。人手不足を背景に売り手市場(学生優位)の状況になっています。

NHKの番組では、若い女性が2人、双眼鏡でオフィスビルを眺めている光景が放送されました。これは、夜景ツアーではなく、応募先がいわゆるブラック企業なのかどうかを確認しているもの。近年は、収入や出世、仕事のやりがい以上に、休暇、残業の少なさが評価を上げる傾向にあると言われます。

就職先の選定で「休暇、残業の少なさ」を求めているということは「自分の時間」を求めているということで、これが住まい選びになると「通勤時間の少なさ」を求め、少しでも「自分の時間」を増やしたい、という希望になります。

昭和期は、地価の上昇に伴い住まいが郊外へひろがった「ドーナツ現象」が起こりました。平成に入り、バブルが崩壊することにより地価が下がり、さらに、容積率の緩和などの規制改革で供給力を増えたことが拍車をかけ、若い世代の生活スタイル・住まい探しのトレンドから「都心回帰現象」が起きています。

この結果、郊外の不動産市場では、現在も続く分譲住宅(戸建てマンションとも)の大量供給に、昭和期からの大量の住宅ストックで家が余り、空き家が増加し、さらに、構造的な世帯や人口の減少と、住宅購入層の流れなども合わさった需給関係から、買い手市場の状況になっています。

「格差社会」という言葉が生まれてからどれくらい経ちましたでしょうか。

先週日曜日に放送されたNHKスペシャル「見えない“貧困”〜未来を奪われる子どもたち〜」では、先進国のなかでも日本の子どもに夢や希望を持てない子が圧倒的に多いということが報じられておりました。

そうした中、不動産でも格差が歴然としてきたように思われます。先のように、家余りの状況が悪化することが確実な中、今後、さらに不動産の格差が広がり、売り手側の競争は激しくなることが容易に想像できます。

これから購入される方、現在すでに所有されている方は、このベクトルを考えて、不動産を考えなければなりません。

これを具体的に一言で言えば「立地がすべて」です。このような結果がいいのかどうかは別としまして、お金という現実を考えると、これを外すことはできません。

現実の中古住宅市場を見てみれば分かります。新築時に購入した金額からどの程度の割合で減価しているか、大きくは都心と郊外、中程度で市の中心地と郊外、小さくは駅からの距離で変わります。

同じ金額で、利便性が高い地域の中古住宅(例:土地建物各2000万円)と郊外の新築住宅(例:土地1000万円・建物3000万円)であれば、10年後、前者の方が確実に評価が高くなっています。

これから購入される方は、同じ予算なら利便性が高い地域を、すでに所有されている方(郊外)は、格差が広がる前に今後の住まいを検討してみることをお勧めします。

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劣化し始めると都心部は怖い

  • 2017.05.27 Saturday
  • 16:23

JUGEMテーマ:住宅

 

不動産も東京の一人勝ちの様相となっていますが、どんなことでも良い面もあれば悪い面もある、ということで、東京・都心部へ流れ込む皆さまへ、都内の問題点もお伝えしたいと思います。

1. 首都直下型地震の災害リスク

都内だけではなく首都圏全域でリスクはあり、都内だから都心だからとリスクにさらされるわけではございませんが、それでも特有のリスクもあります。都心部と千葉県の中間に位置する下町部、近年の埋め立て地では地盤が悪いとされ、近隣よりも大きな揺れに襲われることが予想されております。また、下町部では「木密(木造住宅が密集)地域」が被害を大きくなり、埋め立て地では液状化現象も想定されております。

2. 水害リスク

これも下町部でリスクが高くなります。下町部は海抜ゼロメートル地帯が多く、毎年のようにゲリラ豪雨の被害が発生しています。東京湾からの津波というのはそれこそ想像しづらいのですが、豪雨による河川決壊などが起これば、下町から都心部(地下鉄、地下街)へ大規模な被害を及ぼし、衛生面なども考えると、その後に使用できるようになるまで相当な日数が必要になると考えられます。

3. 高齢化問題

地方の過疎が象徴的なため意識しづらいですが、都心部では地方以上の高齢化が懸念されています。近い将来、東京では3人に1人が高齢者となります。高齢者の4割は借家で一人暮らしと言われ、貯蓄の乏しい高齢者が増加すると、高齢者難民の大量発生も考えられます。また、受診率が高い高齢者が増えると医療の対応力も低下することも考えられます。(介護系も対応力不足が懸念)

4. インフラの老朽化

東京五輪から50年が経過し、高度成長期に建設された道路、橋、トンネル、ライフラインなどの劣化が進み、既に耐久年数を超えているインフラが増加しているのは、近年の道路や橋・トンネルの崩落事故、大規模停電、河川の決壊などから想像しやすいと思います。

5. 格差問題と治安悪化

近頃、都心部の有名な歓楽街などでは治安・風紀が悪くて歩くのも怖いのではないでしょうか。ホームレスや外国人の増加も一因でしょうが、積極的にアウトサイダーへと進む若者が増加しているのは都市部独特な現象だと思われます。また、空き家の増加も治安の悪化に影響を及ぼしており、賃貸物件が多い都心部ではよりその傾向が強まると思われます。

6. 子育て支援不足

昨年、保育園の待機児童問題を象徴する事件として「保育園落ちた、日本死ね」がありました。都心部へ人口が集中と女性の社会進出(家計の所得不足と都心部の物価高を支えるための必要性)などが相まって、保育園の入園希望が殺到し、入園できない待機児童が大量に生まれました。働きたくても働けないという社会問題となっております。

ざっと思いつくままに列記し、学術的に研究したわけではありませんので、言葉が不正確だったり、他にも問題があったりするかもしれません。また、都内、都心部だけではなく、他県でも同じような問題は抱えているかもしれません。(ただ、東京都といえども、これらを解決するには財政負担がきついか)

不動産の売買を携わっているなかで思う率直な感想は、同じ問題でも地方(私の場合は千葉県)だと深く検討しますが、都心部で買うとなると便利さに心を奪われ、これらの問題を見て見ぬふりをしがちな方が多いかな、というものです。例え、都内、都心部でも、リスクをないがしろにせず、しっかりご検討して頂きたい、千葉よりも数倍も高いのですから。

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空き地・空き家が増加する現状の自己防衛策

  • 2017.05.26 Friday
  • 13:54

JUGEMテーマ:住宅

 

2017年版の土地白書によると、空き地の面積は10年間で1.4倍に増えた。空き地は、相続・贈与で取得した世帯が約7割に上り、このうち約3割が「今後も空き地のままにしておく」とのこと。

自治体を対象にしたアンケートでは、空き地が周囲に及ぼす影響として、景観の悪化、ごみの投棄、害虫の発生を挙げられている。空き地が存在することで「地域イメージが低下する」ことが懸念され、地域経済全体への影響も苦慮されている。

空き家を含む空き地問題の根っこには、世帯数を大きく上回る住宅のストックがある。

日本の新設住宅のうち住宅があった場所に建てられる再建築率は1割に満たない。ということは、新しい住宅を建てれば建てるほど、空き地を増やしていることになる。

結果的には、住宅建設を促進しつつ、空き家・空き地対策も実施しなければならないという矛盾した状況にある。これは行政のマッチポンプで、国民市民よりも行政の権限拡大を狙う背景があるのでしょうか。

現在、空き地、空き家の対策の一環として、立地適正化計画による住宅地の選別を実施しようとしています。

街が広がりすぎて、空き地や空き家が増えて、虫食い状態にある都市のままだと、生活者としても行政としても、暮らしづらく負担も大きいということから、街をコンパクト化を進めるものです。

乱暴に言い換えれば、居住誘導区域外の空き地や空き家は見捨てる、という感じでしょうか。

千葉県で先駆的に取り組んでいるのが流山市です。

流山市立地適正化計画(概要)http://www.city.nagareyama.chiba.jp/dbps_data/_material_/_files/000/000/032/815/rittitekiseika-gaiyou-a4.pdf

立地適正化計画趣旨(サイトより)多くの地方都市において、これまで郊外開発が進み市街地が拡散してきましたが、今後は急速な人口減少が見込まれ、拡散した市街地で居住の低密度化が進み、生活サービス機能の維持が困難になることが懸念されています。また、今後は、更に高齢者の増加が見込まれており、健康で快適な生活や持続可能な都市経営の確保が求められています。こうした背景を踏まえ、平成26年8月に都市再生特別措置法が改正され、市町村は、住宅及び都市機能増進施設(医療施設、福祉施設、商業施設その他の都市の居住者の共同の福祉又は利便のため必要な施設であって、都市機能の増進に著しく寄与するもの)の立地の適正化を図るため「立地適正化計画」を作成することができるようになりました。

この計画を不動産の立場でお伝えすれば、これから買うなら・これからも保有するなら少なくとも居住誘導区域、できれば都市機能誘導区域にすべきであり、この区域以外は早めに売却する、資産価値を考えないで購入する、ということになります。

根本的な空き地・空き家対策には、住宅や宅地の総量規制が必須となりますが、おそらく業界よりも政治や行政から実施されることはないと思われます。

そのため、資産を維持ができるよう、被害を小さくするために、不動産の選択が重要になり、この肝が立地であり、その基本が立地適正化計画(その考え方)になります。

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